敷地28.4坪とは思えないほどの、明るい開放感に満ちたKさん邸。
大胆な吹き抜けの2階リビングには、高窓からたっぷりと光が降り注ぎ、
実際の面積以上の広がりを感じさせる。
「建築士の中山さんが描いてくれたLDKは19.5畳。それでも十分ですが、
天井が高いのでさらに広く感じられます」とのこと。
チャコールグレーのシックな外観と、真っ白な室内とのギャップもお気に入りだ。
テレワークがきっかけで家づくりをスタートしたKさん家族。
海外在住時に暮らしていた家のような広めのリビングと、
仕事に没頭できる書斎をオーダーした。
「仕事上、海外とのやり取りが多く、オンライン会議が深夜におよぶこともあります。
眠っている家族が気にならない、独立空間がどうしても必要だったんです」とKさん。
中山さんが提案した約3畳の書斎スペースは、絶妙なこもり感で、
集中力をぐっと高めてくれるそうだ。
広々としたリビングの一角にはキッズスペースを設置し、たくさんのおもちゃや絵本を集約。
「電車の運転手になるのが夢」という息子さんは、
造作のベンチを駅のホームに見立て、未来へのシミュレーションに余念がない。
仕事への集中と、家族の寛ぎ、そして子供の夢。
すべてを優しく育んでくれる住まいが完成した。
光と暮らす吹き抜けリビング
どこにいても明るさを感じられる、大きな吹き抜けを取り入れた2階リビングのプラン。素朴な風合いが心地よい挽板のフローリングは、お子さんが「これがいい!」と決めた自慢の一品
外は閉じて、中から開く
建築家の中山さんが提案したのは、チャコールグレーを基調とした都会的でシックな外観。2階リビングで家族が寛ぐ様子が通りから見えないよう、窓の配置や大きさは綿密に計算されている
LDKはボクの駅
「子どものおもちゃをリビングの一角にきゅっとまとめたい」。そんな夫人の願いを叶えたのが、このキッズスペース。収納付きのベンチ、カウンターや本棚もオリジナルで造作。今ではすっかり電車好きな息子さんのお気に入りの場所。ベンチを「駅のホーム」に見立てて、毎日元気に遊んでいるそうだ
料理中も視線は子どものそばに
たっぷりの収納と広々とした作業スペースが備わった機能的なキッチン。水垢が付きにくい素材を選んだことで、日々の手入れも楽になり美しい状態を保ちやすい。そして何より、リビングで遊ぶお子さんの様子を見守りながら作業できるので安心だ
光を招く3つの窓
東側に並ぶ3つの高窓は、建築家の中山さんのアイデア。ここから差し込むぴかぴかの朝日で、日中は照明いらずの明るさだ。光を遮らないよう、リビング階段の手すりはスケルトンタイプを採用。お子さんが小さいうちは安全ネットを付けているが、いずれ外した時のすっきりとした姿も楽しみのひとつ。白を基調とした空間に、マットな黒のアクセントがよく映える
リフレッシュも、遊びも、この場所で
リビングの一角にある大容量の収納。ここにはお子さんの保育園グッズや服などをまとめている。開口部の上には、Kさんのための懸垂用のバーを設置。テレワークの合間のリフレッシュに使うためだが、今ではお子さんにとっても最高の遊び道具。スタイリッシュなデザインだから、暮らしの風景にもよくなじむ
コンパクトだから集中できる
Kさん専用の書斎は3畳のコンパクトな空間。この絶妙なこもり感が、テレワークの集中力を高めてくれる。L字型のカウンターや壁一面の本棚は、使いやすさを考えてイチから造作したオリジナル
ぐるっと回れるから、散らからない
「ただいま」の後にすぐ片付けが完結する回遊動線。普段使いの靴はシューズボックスへ、濡れたレインコートや傘は土間へ。階段下のデッドスペースも活用し、スーツケースやゴルフバッグ、お子さんの作品まで、適材適所にしまえる収納計画が光る
かしこく、ながら家事
キッチン、バスルーム、洗濯室。毎日使う水まわりは、近くにまとめて配置。食事の支度をしながら洗濯機を回したり、お風呂の準備をしたり。家事の同時進行を助ける間取りで、日々の暮らしにゆとりが生まれる
一目ぼれのセカンドシンク
「帰ってきたらすぐ手洗い」を習慣にする、玄関脇の洗面コーナー。夫人が一目ぼれしたというサンワカンパニーの洗面ボウルは、ミニマルなデザインでまるで美しいインテリアのよう
シンプルの美しさ
シンプルさを追求したトイレ。床は、見た目がおしゃれなだけでなく、汚れが目立ちにくいグレーのフロアタイルを選んだ