「土地を購入した不動産会社から紹介されたのがTAINN DESIGNさんでした。建築士の山村さんに、近所で見て『ステキ』と思った個性的な家の話をしていたら、なんとその家を設計したのが山村さんご本人と判明。『これはもう運命』と感じ、依頼を決めました」とYさん。
ご夫婦ともにこだわりが多かったが、「山村さんは私たちを一切せかすことがなく、長い打ち合わせにも何度も付き合ってくださいました。それどころか要望を伝えると、『こんなのはどうですか?』と電話をくださったり。予想以上にどんどん良くなるワクワク感もあって、本当に楽しい家づくりでした」(Yさん)。
「陽当たりの良い南側ではもったいない」という提案で、南側の予定だった駐車スペースを北配置に変更したが、「暮らしてみると南側の道路は交通量が多いことがわかり、結果的に大正解でした」。駐車スペースはキッチンの勝手口にも直結するので、車で買ってきた食材などを下ろすのにも便利だという。
南側にはアーチや格子で囲い、プライバシーを守りながら角地のメリットを活かした中庭や、広々バルコニーを実現。LDKと一体空間にして使える中庭は、「人を呼ぶのが好き」という夫妻の希望通り。お子さんもシャボン玉遊びができるこの場所が、大のお気に入りのようだ。
黒と白のハコ
白×黒のスタイリッシュな外観のYさん宅は、玄関と駐車スペースを北側に、リビングや中庭を日当たりのよい南側に配し、角地の開放感を活かしたプランに。道路からの視線を遮りながら光を採り入れる地窓を設けた玄関まわりも、個性と洗練を感じさせる
もうひとつのリビング
屋外でありながら、室内のようなあいまいさも楽しいウッドデッキスタイルの中庭。一部は屋根付きで、外水栓や、シンボルツリーをライトアップする照明なども備えたこだわりの空間だ。リビング・ダイニングの延長として友人とのホームパーティーに、家族のためのアウトドアリビングとして、多目的に使うことができる
梁もインテリアにしてしまう
空間をより広く見せるため、天井を高くして梁を現しに。「細かな要望にもしっかりと対応していだきました」と夫人は話す。個性的なカタチのソファーにも、夫妻のこだわりが感じられる
家族のまんなかに光をあつめる
明るさたっぷりのダイニングとキッチン。存在感のある一枚板のダイニングテーブルは、夫人がずっと憧れていたもの。キッチン横の壁のタイルも夫人のこだわりだ。ダイニングの奥には、PCコーナーなどにも使えるカウンターを造作
足をくずして寛ぐところ
「ゴロゴロできるのが気持ちいいし、ここに座っているとリビング全体が見渡せるのがいいですね」と、Yさんがお気に入りの畳コーナー。“おうち型”にくりぬかれた階段下収納は、おもちゃなどの収納にも便利。さらに小上がりの下も引出し収納になっている。コーナーの角を削る提案は工事中の現場監督から。「角が出っ張っていないので、キッチンからリビングへの移動もスムーズにできますね
既製品もうまく取り入れる
ブルー系のクロスが爽やかな洗面室に映える白い洗面化粧台は、夫人の希望で既製品の上下を分割して、間の壁を白のタイル貼りに。棚も造作して、美しく機能的な空間に仕上がった
行ったり来たりしなくていい洗濯動線
浴室と洗面室は2階に配置した。「同じ所を行き来したくない」と、洗面室からバルコニーに出て洗濯物を干し、主寝室から取り込む回遊型の洗濯動線を実現。
細部にもこだわる
みずまわりも手を抜かない。キッチンも洗面も手洗いも、すべてYさんが悩みに悩んで選んだこだわりのタイルをあしらった。