建築実例

ほっこり北欧テイストの家

仕事の都合で4年ほど海外にいたIさん家族。そこで見た家々は、とんでもないスケールのリビングや広い庭。そしてデザインも自由だった。なかでも印象深かったのは、森の中に建つ知人宅。大胆な吹き抜けのあるリビング、中と外の自然がゆるやかに繋がる開放感・・・そのすべてに心を奪われたという。帰国後、家族が暮らしたのは築20年の賃貸マンション。リフォーム済で綺麗だったが少し使いづらい部分もあり、徐々にマイホームへと気持ちは傾いていった。当初は建売住宅も検討したが、夫人いわく「全然テンションが上がらなかった」そうで、おのずと注文住宅に。真っ先にイメージしたのはあの知人宅だった。購入した敷地は約28坪の狭小地。サイズこそ及ばないが、あの家の開放感を再現するために、建築士の山村さんもプランを練っていく。デッドスペースを削ってLDKをできるだけ広く。北東角地のロケーションを活かす吹き抜けと、光の通る道。住宅地なのでプライバシーも配慮しつつ・・・など、さまざまなテクニックやアイデアを詰め込んだ。「以前の家とほぼ面積は変わらないのに、明るいからか今の方がずっと広く見えます。思い描いたあの家にも負けてないと思っていますよ(笑)。庭は少し小さめだけど、私たちはこれで充分。家庭菜園も楽しめますし、今度は犬を飼おうと思っているんです」と、新しい暮らしを楽しまれているようだ。

家族構成 夫婦+子ども2人
所在地 東京都杉並区
本体価格帯 2000万円台後半
敷地面積 92.86m2(28.0坪)
延床面積 94.36m2(28.5坪)
竣工年月 2022年3月
モノトーンを楽しむ
散歩中に見つけたおしゃれな家を参考にした外観。モダンなライトグレーをベースに玄関まわりは濃いグレー、屋根は黒、とモノトーンをセンス良く使い分けている
お母さんの視界
キッチンに立つ夫人からリビングで寛ぐ家族を一望。カウンター越しに会話することもできる。スケルトンタイプの階段は圧迫感がなく、2階の光を階下に届けるうれしい効果も
「ただいま」「おかえり」
「子どもが帰ってきたら、すぐに声をかけられるように」という夫人のオーダーで、階段はリビングインに。自然に家族が顔を合わせる動線なので、つねにコミュニケーションが生まれている
上下階で会話を楽しむ
明り取りの吹き抜けと、室内窓のアイデアはモデルハウスを参考にしたもの。天井はヘリンボーン張りにして、すみずみまでこだわった
ナチュラルなキッチン
木のぬくもりに包まれるクリナップのキッチン。コンロまわりのグレーのクロスは、汚れが落ちやすいだけでなくデザインも魅力。アーチの奥は大容量のパントリーになっている
共働きの味方
平日は室内干しがメインなので、洗濯物が干せる広めのランドリールームを設けた。窓を開けると1階LDKを見下ろす吹き抜けと隣接しており、たっぷりの光と風が取り込まれる
デザインされた寝室
シックなクロスが印象的な寝室は、Iさんがデザインを担当。こちらも吹き抜けに面しているので、ブラインドを開けると明るく心地よい空間に変わる。間接照明やヘリンボーン張りの天井など、好みのテイストをインターネットで探しては、山村さんにイメージを共有していった
大人の隠れ家
寝室から固定階段でアクセスできる小屋裏収納。もともと収納にする予定だったが、想像以上に快適だったため、Iさんの書斎としても使っている
斜めのSIC
広々とした土間玄関には、家族の趣味であるキャンプの道具がすっきりと収まる、大容量のシューズインクローク。斜めの開口部で出入りしやすいのが特長で、天井まで無駄なくスペースを使っているのも良い
小さな手洗い
玄関わきに設けた手洗いスペースは、モザイクタイルで遊び心をプラス。帰宅後の手洗い&うがいが習慣になる
大好きな色はあえてポイントで
トイレはヘリンボーンの床と、爽やかなクロスがポイント。「大好きな水色は広い面に使うと浮いてしまいそうだったので、あえてポイント使いにしました」と夫人
パントリーも北欧テイスト
パントリー内も水色のクロスを採用。お気に入りのキッチン道具をセンス良く並べて、夫人の好きな北欧テイストに
おうちカフェ
キッチンの一角に、おしゃれなタイルと造作のウォールラックで小さなカフェコーナーをつくりました

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