新居からほど近い賃貸マンションに住んでいたIさん家族。家を買うなら、夫は断然マンション。一方夫人は根っからの戸建住宅派だったそう。「なぜか娘は階段が大好き。だから『一戸建てならおうちの中に階段をつくれるよ!』って、こちらの味方についてもらいました。2対1だったので、徐々に夫も心変わりしてくれて(笑)。立地や資金面は夫の希望、その代わり建物は私の好きなように。お互いの意見を尊重し合いました」と夫人。デザインを担当した夫人のセンスが発揮されたのは、なんといっても2階LDK。建具やキッチン、家具、家電をすべてモノトーンで統一。シンプルモダンな“しゅっ”とした空間に、木のフローリングや数種類のクロスでぬくもりと個性をあたえた。いつもキレイを維持できる、緻密な収納計画も見事。すべての物に、使用頻度や用途に合わせて、最適な住所が割り当てられており「使ったらしまう」がスムーズだ。また空間の明るさにも注目。小屋裏部分とつながる吹き抜けや、バルコニーに面した開口部からは、気持ちよい陽の光が燦々と。まわりを家々に囲まれた住宅地でさまざまな制約があるなか、この明るさ、この開放感である。「子どもが小さいからプライバシーは気になります。でもせっかくの広いバルコニーで遊べないのはかわいそう。山村さんが“ちょうど隠れるプラン”を提案してくれたので、安全にのびのびと遊んでいます」と夫人も満足そうだ。
吹き抜けの2階リビング
開放感が心地よい2階LDK。左側の1階フロアに続く階段にも光が行き届くように、壁に明かり取りの開口部を設けている。右側・小屋裏収納にアクセスする階段下の空きスペースには、小さなカウンターを造作した
憧れのビルトインガレージ
目の前の通りからほぼ室内の様子をうかがえない、プライバシーに配慮したプラン。ビルトインガレージは屋根付きの駐輪場として、また両親が泊まりに来た際の駐車スペースとして使っているそう
このキッチンがすべての基準
同社のモデルハウスで見た、グラフテクトのキッチンに一目ぼれ。「絶対これがいい!」と、夫人はこのキッチンを軸に全体のインテリアコーディネートを考えた。ここだけ床材をシックなタイルフローリングに変えて空間のアクセントに
ダイニングとリビングを緩く区切る
寒い2月の日でも、エアコンは使わず床暖房の<やさしい>設定で、フロア全体がぽかぽか。サッシや断熱材など標準仕様のレベルが高いので、高気密・高断熱を叶え結露のストレスもないそう
整然とショールームみたいに
グラフテクトのキッチンに合わせて、似たテイストのダイニングテーブルを新調した。背面側は収納棚と冷蔵庫、その間にぴったりおさまる幅33センチのごみ箱を探して、スペースを無駄なく活用
一目ぼれした光
大小の球体がユニークな照明は、同社のモデルハウスと同じもの。見学に行った際に一目ぼれして、紹介してもらったそうだ。正面の窓はバルコニーにつながっている。ワイドサイズでたっぷりの光を取り込むことが可能だ
見えないおしゃれ
アーチの垂れ壁で仕切ったパントリー。可動式なので収納ボックスにあわせて随時高さを調整でき、スペースを無駄なく使うことができる。ブルーグレーのクロスを貼り見えない部分にもこだわった
ママの目が届く、子どもの隠れ家
リビングからアクセスできる、約5畳の小屋裏収納。今はもっぱらお子さんの遊び場だが、泊まりに来た友人や両親の寝る部屋に使うこともできる。もちろん荷物が増えたら物置としても便利
ホテルライクな水回り
ホテルのように美しい洗面室。オーダーメイドの棚は収納ボックスがぴったり収まるように棚の高さを調整している
毎日の洗濯をスマートに
洗面室には室内干しができるバーを設置。雨の日や、バルコニーに干したくない洗濯物はこちらに。洗濯機から取り出してそのまま干せるのが良い
帰ってきたら、そのまま手洗い
たっぷりのシューズクロークは、夫婦のゴルフバッグやIさんのテニスアイテム、お子さんのキックバイクなどを置いてもまだまだ余裕。雨の日に使ったレインコートを掛けておく用のハンガーバーや、帰宅したらすぐに手を洗える洗面ボウルなど、かゆいところに手が届くプランだ
リビングと続く“庭”
庭のように楽しめるバルコニー。窓を開けるとLDKとフラットに連続して、より広く開放的に感じられる。日当たりが良いのでサンシェードも完備した。夏はBBQやお子さんのプール遊び、そして大人は晩酌。意外と冬も良いようで、大雪の日はお子さんが雪だるまを作って遊んだり。壁は180cmとやや高めにして、お隣から見えないように配慮した
カスタムできる子ども部屋
将来を見据えた1ルーム2ドアの子ども部屋。間仕切って4.7畳×2部屋にもできるし、このまま広く使うことも。じめじめしがちな1階なので、消臭効果のあるクロスを選んだ
甘すぎないピンクでかっこよく
シックなモノトーンの居住空間とは雰囲気を変え、トイレはピンクをアクセントに
WELCOME
玄関ポーチにちょっとした遊びごころをプラス。コンクリートに埋めこんだ真鍮の文字でゲストをお出迎え