• トップ
  • >新着情報
  • >小上がりで叶える快適空間:メリット・デメリットを解説!

新着情報

小上がりで叶える快適空間:メリット・デメリットを解説!

はじめに

「リビングの一角に、気軽にゴロンとできる場所があったらいいな」

「限られたスペースをもっと有効活用したい」

家づくりを検討されている中で、そんな風にお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、住まいに多様な価値をもたらす空間、「小上がり(こあがり)」についてご紹介します。

この記事では、小上がりとはどのようなものか、設置することでどんなメリット・デメリットがあるのか、そして計画する上で知っておきたいポイントについて、家づくりをお考えの皆様に向けて分かりやすく解説します。

新しいお住まいやリフォームの際に小上がりの施工を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

「小上がり」とは?改めて知っておきたい基礎知識

 

「小上がり」とは、フローリングなどの床面よりも一段高く設けた空間のことを指します。

明確な定義があるわけではありませんが、一般的には20cm~40cm程度の段差を設けるケースが多く見られます。

畳敷きにすることが多いため、「畳コーナー」と呼ばれることもあります。

しかし、最近ではフローリング材や他の内装材を使ってモダンな雰囲気に仕上げる例も増えてきました。

リビングやダイニングの隣に設けるのが一般的ですが、寝室の一角や階段下など、様々な場所に取り入れることが可能です。

この一段の工夫が、空間に変化をもたらし、多様な使い方ができる秘密なのです。

 

家づくりに小上がりを取り入れるメリット

では、実際に家に小上がりを設けることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。主な利点をいくつかご紹介します。

空間に立体感が生まれ、緩やかにゾーニングできる

小上がりは、壁や間仕切りを使わずに空間を区切る効果があります。

床に高低差をつけることで、同じ部屋の中でも視覚的に異なるエリアを創出できます。

例えば、リビングの一角に小上がりを設ければ、「ここはくつろぐ場所」「あちらは食事をする場所」といったように、空間の役割を自然と分けることが可能です。

これにより、ワンルームのような大空間でも単調にならず、メリハリのある印象になります。

多目的な使い方ができるフレキシブルさ

小上がりの最大の魅力の一つは、その多用途性にあると言えるでしょう。

座って本を読んだり、寝転がってくつろいだりするリラクゼーションスペースとして使えます。

小さなお子様がいるご家庭では、安全な遊び場やお昼寝スペースにもなります。また、カウンターを設ければスタディコーナーやワークスペースとしても機能しますし、来客時には臨時の客間として活用することも可能です。

床に座るスタイルなので、ダイニング横に設けて食事スペースとするのも面白いかもしれません。

豊富な収納スペースを確保できる可能性がある

小上がりの床下部分は、収納スペースとして有効活用できます。

段差の高さにもよりますが、引き出しを設ける、蓋を開けて内部に収納する(跳ね上げ式など)といった方法で、デッドスペースになりがちな空間を賢く使うことができます。

季節ものの衣類や家電、お子様のおもちゃ、使用頻度の低いものなどをしまっておくのに便利です。

これにより、部屋全体をすっきりと保つことができるでしょう。

デザインのアクセントになり、おしゃれな雰囲気を演出

空間に高低差を設ける小上がりは、デザインの面でも効果的です。

部屋の単調さをなくし、立体的な広がりや奥行きを感じさせることができます。

使う素材や照明、段差の形状などを工夫することで、モダン、和風、ナチュラルなど、様々なテイストに合わせることが可能です。

段差部分をベンチのように使えるようにデザインすれば、ちょっとした腰掛けスペースとしても活躍します。

 

知っておきたい「小上がり」のデメリットと注意点

多くのメリットがある一方で、小上がりを設置する際には考慮しておきたい点もあります。

後悔しない家づくりのために、以下のポイントも確認しておきましょう。

段差によるバリアフリーへの影響

小上がりは必ず段差が生まれるため、これが移動の妨げになる場合があります。

小さなお子様は昇り降りで転倒するリスクがあり、ご高齢の方や足腰に不安がある方にとっては負担となる可能性が考えられます。

またペットがいる場合も、段差がストレスになることがあります。

将来的なライフスタイルの変化や、同居する家族構成も踏まえて検討することが大切です。

必要に応じて、手すりをつけたり、段差を緩やかにしたり、コーナー部分を丸くしたりと、設計で安全性を高める工夫を取り入れることも可能です。

掃除の手間が増える可能性がある

段差の周囲にはホコリが溜まりやすいため、こまめな掃除が必要になります。

また、段差があることでロボット掃除機が小上がりの上まで行けなかったり、段差で止まってしまったりする場合がある点も考慮しておきましょう。

小上がりの素材によっては、掃除の方法が異なるため、素材選びも重要になります。

部屋によっては圧迫感が出ることも

部屋の広さに対して小上がりの面積が大きい、または段差が高すぎる場合、空間に圧迫感を与えてしまう可能性があります。

特に天井があまり高くない部屋では、より狭く感じてしまうことも考えられます。

設計時には、部屋全体のバランスや目的、使い方に合わせて、適切な高さや大きさを検討することが重要です。

壁で囲まずオープンにする、手すりを設けない、照明を工夫するなど、圧迫感を軽減するデザインを選ぶことも効果的です。

設置にコストがかかる

通常の床をフラットに仕上げる工事に比べて、小上がりを造作する際には追加の費用が発生するケースが一般的です。

段差の構造、床下の収納、使用する素材などによってコストは変動します。

予算全体とのバランスを考慮して計画を進める必要があります。

 

小上がりの建築実例

こちらのお住まいでは、リビングに小上がりを設置することで、通常はLDKの一部として多目的に、来客の宿泊時にはロールカーテンを下ろして仕切ることで、時と場合に応じて有効活用しています。

また小上がりの部分は3連の引き出し収納となっており、スペースを余すことなく利用することが可能です。

 

まとめ

ここまで、家づくりにおける「小上がり」の魅力や知っておきたいポイントについてご紹介しました。

小上がりは、単に床が高くなった空間ではなく、暮らしに多機能性やデザイン性をもたらし、空間をより豊かにしてくれる可能性を秘めています。

メリット・デメリットを理解した上で、ご自身のライフスタイルに本当に合っているか、どのように活用したいかを具体的に考えることが、後悔しない小上がりづくりの鍵となります。

ぜひこの記事を参考にして、小上がりを活かした快適なお住まいを実現してください。

 

TAINN DESIGNの小上がりの建築実例はこちら

▶︎緑の借景リビングの家