2024.11.01
目次
収納は生活の快適性に大きな影響を及ぼします。
理想の間取りを描いても、収納が不足していては日々の生活に支障をきたしかねません。
適切な収納計画は住まいの快適性を大きく左右する重要な要素です。
本記事では、ライフスタイルに合わせた収納計画の重要性を踏まえ、失敗しない間取りと収納の関係性についてご紹介します。
収納計画を立てる際は必要な収納量を適切に把握することが重要です。
これには現在の所有物の量だけでなく、将来的な増加も考慮に入れる必要があります。
収納量を決める際には、以下のポイントを考慮しましょう。
・家族構成と将来的な変化
・趣味や仕事に関連する物の量
・季節ごとの衣類や寝具の量
・キッチン用品や食品ストックの量
これらを踏まえて各部屋や空間ごとに必要な収納量を算出し、全体のバランスを見ながら計画を立てていくことをおすすめします。
また収納スペースを確保するあまり、生活空間が圧迫されないよう注意が必要です。
適切な収納計画は広々とした空間と十分な収納の両立を可能にします。
近年、様々な収納アイデアが注目を集めています。
ここでは特に人気の高い収納スペースの種類とその特徴を紹介します。
玄関に隣接して設置されるシューズクロークは靴や外出用アイテムを効率的に収納できる空間です。
単なる靴箱よりも広いスペースを確保することで、季節ごとの靴の入れ替えや傘、コート、バッグなどの収納も可能になります。
また玄関周りがすっきりとし、来客時の印象も良くなるという利点があります。
屋根裏のデッドスペースを活用した小屋裏収納は、床面積を増やすことなく大容量の収納スペースを確保できる方法で、普段使用頻度の低い季節家電や思い出の品などを収納するのに適しています。
ただしアクセスのしにくさや断熱性能には注意が必要です。
キッチンに隣接して設けられるパントリーは食品や調理器具の収納に特化したスペースで、大量の食材のストックや使用頻度の低い調理器具の保管に適しています。
パントリーを設けることでキッチンの作業スペースを広く保ちながら、十分な収納量を確保することができます。
家族全員の衣類を一箇所で管理できるファミリークローゼットは効率的な収納方法として注目を集めています。
各自の衣類エリアを設けつつ共用スペースも確保することで、衣類の管理が容易になります。
また季節ごとの衣替えも簡単に行えるため、時間の節約にもつながります。
収納の使いやすさはその配置に大きく左右されます。
各部屋や空間ごとに適切な収納の配置を考えることが重要です。
また使用頻度の高いものは手の届きやすい位置に、季節物や使用頻度の低いものは上部や奥のスペースに配置するなど、収納内の配置にも工夫が必要です。
ここでは主要な空間における収納の配置と使いやすさについて解説します。
リビングは家族が集まる中心的な空間で多様な用途に対応する必要があるため、収納も多目的に設計することが望ましいです。
例えばテレビ周りには、AV機器や雑誌、リモコンなどを収納できるスペースを設けます。
また窓際や壁面を利用して本棚や飾り棚を配置することで、収納と装飾を兼ねることができます。
キッチンの収納は作業効率を左右する重要な要素です。
キッチンでは使う場所に応じて物を収納することがおすすめです。
例えばシンク下には洗剤や掃除用具を収納することで洗い物や掃除を手軽に行うことができます。
またコンロ周りに調理器具や調味料を収納したり作業台の近くに食器棚を設置することで、楽に調理を行うことができます。
他にも先述のようなパントリーを設けることでさらに効率的に収納できます。
洗面所や浴室などのサニタリースペースでは湿気対策を考慮しつつ、十分な収納スペースを確保することが重要です。
洗面台下の収納や壁面収納を活用し、タオルや洗剤、化粧品などを効率的に収納します。
また洗濯機周りには洗剤や柔軟剤、アイロンなどの収納スペースを設けると便利です。
寝室の収納は主にクローゼットが中心となります。
十分な広さのクローゼットを確保し、衣類や寝具を効率的に収納できるようにします。
クローゼットの内部はハンガーパイプ、棚、引き出しなどを組み合わせて、多様なアイテムに対応できるよう設計します。
またベッド下のスペースを活用した収納やヘッドボードに小物収納を設けるなど、寝室の限られたスペースを最大限に活用する工夫も効果的です。
収納計画を立てる際には現在のライフスタイルだけでなく、将来的な変化も見据えて考える必要があります。
家族構成の変化や趣味の発展、仕事のスタイルの変更など、様々な要因によって収納ニーズは変化していきます。
子育て世代であれば子どもの成長に伴う荷物の増加を考慮し、余裕を持った収納計画を立てることが重要です。
例えば子ども部屋の収納は、年齢に応じて使い方を変えられる可変性のあるデザインを採用するのも一案です。
また趣味の変化や拡大に対応できるよう、汎用性の高い収納スペースを設けることも有効です。
例えば書斎や趣味の部屋として使える多目的スペースを設けて必要に応じて収納家具を追加できるようにしておくことで、将来的なニーズの変化に柔軟に対応できます。
こちらのお家では、キッチンの横にパントリーを設置したり玄関にシューズインクロークを設置することで、快適に収納を設置することができます。
またパントリーの中のデザインも工夫することで家事をする際の気分を上げることにもつながります。
さらに小屋裏収納を書斎として活用することも可能です。
適切な収納計画は快適な住まいづくりの要で、単に収納量を増やすだけでなく使い勝手や将来的な変化を考慮した設計が重要です。
間取りと収納のバランスを取りながら自分たちのライフスタイルに合った収納計画を立てることで、長く快適に暮らせる住まいを実現することができます。
収納計画は家づくりの初期段階から十分に検討すべき重要な要素です。
専門業者のアドバイスを受けながら自分たちの生活スタイルに最適な間取りと収納計画を練り上げていくことをおすすめします。
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