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スリット窓で光を快適に取り入れる:メリット・デメリットをご紹介

はじめに

窓は光や風を室内に招き入れるだけでなく、建物の外観デザインを特徴づけ、室内の雰囲気にも深く関わる重要な部位です。

近年、様々な住宅デザインにおいて目にすることが増えた「スリット窓」は、そのユニークな形状から注目を集めています。

本記事では、タインデザインが考えるスリット窓の魅力や、住まいへ効果的に取り入れるためのポイントについてご紹介します。

スリット窓を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

スリット窓とそのメリット

スリット窓とは、一般的に幅が狭く、縦または横に長い形状を持つ窓のことを指し、その名の通り「細長い切れ込み(スリット)」のような見た目が特徴です。

一般的な引き違い窓や掃き出し窓といった大きな開口部を持つ窓とは異なり、壁面の一部を意図的に切り取ったようなデザインとなります。

この窓は、採光や通風、そしてデザイン上のアクセントとして計画的に配置されることが多いです。

縦に並べたり、横に連続させたりと、配置の仕方によって空間に多様な表情を与えることができます。

スリット窓が現代の住宅デザインにおいて人気を集めるのには、以下のようないくつかの理由があります。

洗練されたデザイン性

スリット窓は、建物の外観や室内の壁面にモダンでシャープな印象を与えることが可能です。

シンプルな箱型の住宅や、ミニマルなインテリアデザインにおいて、壁の広い面積を保ちながら視覚的なリズムを生み出し、空間全体を引き締める効果が期待できます。

縦方向のスリットは空間の垂直性を強調し、天井を高く見せる視覚効果も持ち合わせます。

プライバシーの保護

窓の幅が狭いため、外部からの視線を効果的に遮ることが可能です。

人通りの多い道路に面した部屋や、隣家との距離が近い場所でも、カーテンやブラインド無しで光を取り入れつつ、室内の様子が見えにくくすることができます。

これは、特にプライバシーを重視したい寝室や水回りにおいて大きな利点となります。

柔らかな光の取り込み

大きな窓からの光とは異なり、スリット窓から差し込む光は、時に壁面に光の筋として現れ、空間に趣を与えます。

直射日光が入りにくいため、眩しさを感じにくく、安定した明るさを確保しやすい場合もあります。

高い位置に設置すれば、空からの光を取り込み、柔らかく拡散させることも可能です。

優れた防犯性

物理的に窓の開口部が狭いため、人の体が侵入するのが難しい構造となっています。

これにより、防犯性能が高い窓として安心感をもたらします。

換気のために窓を少しだけ開けておきたい場面でも、大きな窓に比べて防犯上のリスクを軽減できます。

効率的な換気

窓のサイズが小さくても、適切な位置に複数配置したり、他の窓と組み合わせたりすることで、効率的な通風計画に貢献します。

特に、空気の通り道(風の入口と出口)を意識して配置することで、小さな開口部でも室内の空気を効果的に循環させることが可能です。

湿気がこもりやすい場所での換気にも役立ちます。

壁面を有効活用できる

スリット窓は壁面積の大部分を残すため、家具の配置や絵画、棚の設置といった壁面の有効活用を妨げにくいというメリットがあります。

収納スペースを多く確保したい部屋や、壁面をデザインのキャンバスとして捉えたい場合に適しています。

省エネへの貢献

大きな窓に比べて開口部の面積が小さい分、熱の出入りを抑えやすい傾向があります。

特に高断熱・高気密な住宅において、適切なサイズの高品質なスリット窓を選ぶことで、住まい全体の断熱性や気密性の維持に貢献できます。

またペアガラス(二重ガラス)やトリプルガラス(三重ガラス)などの仕様を選択することも可能です。

 

スリット窓を導入する際に考慮すべき点

多くのメリットがある一方で、スリット窓にはいくつかの考慮すべき点も存在します。

眺望の制限

細長い形状のため、窓の外の景色をパノラマのように広々と楽しむことはできません。

これはデザインとして意図する場合もありますが、開放的な眺望を最優先したい場所には不向きかもしれません。

掃除の手間

特に高所に設置されたスリット窓や、FIX窓(開かない窓)の場合、窓の外側や内側の掃除が難しいことがあります。

設置場所や窓の種類によっては、定期的なメンテナンス計画が必要になる可能性があります。

開閉機能と換気量

スリット窓には、FIX窓の他に、縦すべり出し窓や横すべり出し窓といった開閉できるタイプがあります。

換気を目的とする場合は開閉可能なタイプを選ぶ必要がありますが、窓のサイズによっては、大きな窓ほどの換気量を一度に確保することは難しいでしょう。

設置場所の重要性

スリット窓は、その配置が空間の印象や機能性に大きく影響します。

不適切な位置に設置すると、意図しない場所に強い日差しが差し込んだり、風通しが悪くなったりする可能性があります。設計段階での慎重な検討が不可欠です。

 

スリット窓の建築実例

こちらのお住まいでは1階にスリット窓を3つ設置することで、効果的に光を取り込んでいます。

この窓は開閉可能なため、比較的メンテナンスも簡単です。

またキッチンにもスリット窓を設置し、明るい環境で家事を行うことができます。

 

まとめ

スリット窓は、住宅にモダンなデザイン性をもたらすと同時に、プライバシーの保護、効率的な採光・通風、防犯性の向上など、多くの機能性を兼ね備えた魅力的な窓です。

計画的に取り入れることで、住まいの快適性や満足度を大きく向上させることが期待できます。

ぜひこの記事を参考にして、理想的なスリット窓を実現してください。

 

TAINN DESIGNのスリット窓の建築実例はこちら

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