2025.08.04
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新築をご検討されているご家族にとって、お子様が安全に、そして健やかに成長できる空間づくりは、家づくりの重要なテーマの一つではないでしょうか。
特に幼いお子様がいらっしゃる場合、「キッズスペース」をどう設けるか、悩みは尽きないかと思います。
多くのご家庭では、子ども部屋とは別に、リビングの一角や独立した部屋をキッズスペースとして活用されています。
しかし、ただ単に遊び場を設けるだけでは、すぐに散らかってしまったり、使い勝手が悪かったりと、後悔につながるケースも少なくありません。
そこでこの記事ではキッズスペースのタイプや設置のポイントについてご紹介します。
キッズスペースの設置にお悩みの方はぜひ参考にしてください。

新築におけるキッズスペースの作り方は、ご家族のライフスタイルやお子様の年齢によって様々です。
ここでは、一般的なキッズスペースのタイプについてご紹介します。
最も一般的なのが、リビングの一角にキッズスペースを設けるタイプです。
この形式の最大のメリットは、家事や団らんをしながら常にお子様の様子を見守れることです。
例えば、リビングの一角に小上がりの畳スペースやフローリングの段差を設けることで、空間にゆるやかな仕切りが生まれます。
お子様がそこで遊びに夢中になっていても、リビング全体が散らかって見えにくく、視覚的なメリハリが生まれます。
さらに、小上がり下のデッドスペースは、引き出し式の収納にしたり、掘り込み式の収納を設けることで、おもちゃや絵本をたっぷり収納でき、自然と片付けの習慣が身につく設計にすることも可能です。
また、リビングから少し上がった位置にスキップフロアを設けるのも魅力的なアイデアです。
空間に立体的な広がりが生まれるだけでなく、お子様にとっては秘密基地のようなワクワクする空間となります。
大人は上から全体を見渡せる安心感があり、家事をしながらでもお子様の様子がよくわかるのが利点です。
さらに、スキップフロアの下部に生まれる空間は、おもちゃの収納だけでなく、書斎やPCスペースとしても有効活用できるため、お子様が大きくなった後も無駄になりません。
独立した部屋をキッズスペースにするのではなく、リビングと緩やかに繋がる半個室を設けるアイデアもあります。
リビングに隣接した洋室をキッズスペースとし、間仕切りに室内窓や透明な引き戸を採用する例が増えています。
これを閉めていてもお子様の様子が見えるため安心感があり、急な来客時にはさっと扉を閉めて、おもちゃを隠すことができ、生活感を上手に隠すことができます。
お子様が大きくなったら、この半個室を将来的に書斎や趣味の部屋、客間など、様々な用途に転用できるのが大きな魅力です。
広々としたリビングダイニングの一角に、お子様の勉強や遊びに使えるカウンターや造作棚を設けるのも良いでしょう。
絵本や文房具を収納する棚を工夫することで、遊びと学習の両方をサポートする空間となります。
お子様の宿題を隣で見守るなど、親子のコミュニケーションを深める場にもなり、お子様が大きくなっても家族で使える共有の書斎スペースとして活躍し続けます。
お子様専用の遊び部屋を設けるタイプもあります。
例えば、二階の廊下やホールは、意外とデッドスペースになりがちです。ここにカウンターや本棚を造作し、お子様が自由に使えるライブラリー&プレイスペースとして活用できます。
一階のリビングから離れているため、少し騒いでも気にならず、お子様が自立して遊ぶ習慣を育むのにも適しています。
また、独立したプレイルームは、お子様の成長に合わせて用途を変えることができます。
例えば、幼少期はプレイルームとして使い、学齢期になったら子ども部屋として区切るなど、可変性を持たせることが可能です。
間仕切り壁を後から設置できるように、事前に計画しておくことも、賢い家づくりには欠かせません。

後悔しないキッズスペースづくりのための重要なポイントをご紹介します。
お子様が安心して過ごせるよう、素材選びは非常に重要です。
床材は、無垢材のような温かみがあり、素足でも気持ちが良い素材を選ぶご家庭も多いですが、傷がつきやすいため、あえて傷を「味わい」として捉えるか、メンテナンス性を重視するなら、傷に強いフローリングを選ぶのも良いでしょう。
また、クッションフロアやコルクタイルなど、転倒時の衝撃を和らげる素材もおすすめです。
壁材については、壁に落書きをしてしまっても大丈夫なように、マグネットボードや黒板塗料を塗った壁を設けるのも楽しいアイデアです。
お子様の創造性を育むだけでなく、お絵かきボードを別途用意する手間も省けます。
おもちゃが散らからないようにするには、使いやすい収納を計画することが何より大切です。
オープンな収納棚や、引き出しを低く設置することで、お子様が自然と片付けの習慣を身につけられるような仕組みを考えましょう。
また、デッドスペースを有効活用できる造作家具は、まさにオーダーメイドの強みです。
お部屋のサイズや用途に合わせて、無駄なくたっぷり収納できる棚やベンチを造ることで、すっきりとした空間を保てます。
お子様はあっという間に成長します。
その時々で、キッズスペースも役割を変えられるように計画しておきましょう。
例えば、壁面収納や造作家具を固定しすぎず、将来的に配置替えができるような設計にしておくと、より柔軟に対応できます。
また、キッズスペースとして使っていた部屋が、お子様の成長に伴い、書斎や趣味の部屋、家族共有のセカンドリビングなど、様々な用途に使えるよう、間取りや内装をシンプルにしておくことも賢い選択です。

こちらのお住まいではリビングの一角にキッズスペースを設置しており、カウンターや本棚、収納付きのベンチを造作でデザインしています。
このように、子供が遊ぶだけでなく、収納スペースも兼ねることで効果的に片付けも行うことができます。
新築で賢く楽しいキッズスペースを設けることは、家族のコミュニケーションを育み、お子様の健やかな成長をサポートする上で非常に重要です。
単なる遊び場としてではなく、デザイン性、機能性、そして将来の可変性を考慮した計画が、長く愛着の持てる家づくりに繋がります。
ぜひこの記事を参考にして、キッズスペース作りの参考にしてください。