これまで実家住まいだったKさん家族。
築60年ほどの古い家屋は不便も多く、今のライフスタイルに合う新居を検討された。
一緒に暮らすのは、お父さんとKさん親子の4人。
各々の部屋はありつつ、水まわりやLDKを共有する「完全同居型」の二世帯住宅だ。
生活リズムや趣味嗜好の異なる二世帯が、ストレスなく快適に暮らせる、
それが家づくりのテーマだ。
まずみんなが集う2階LDKは、ゆったりと過ごせるように約18畳を確保。
バルコニー側に大きな窓をずらりと並べて、心地よい採光を実現している。
折り上げ天井・折り下げ天井を組み合わせて、高さに変化をつけ、
開放感を高めるテクニックは、担当建築士の三浦さん&水澤さんのアイデアだ。
また、それぞれのプライベート空間も充実している。
お父さんの部屋は、優しい光が入る1階の南側に。トイレや水まわりの近くで、
さらに上の階の足音が気にならない配置にするなど、細やかな配慮がなされている。
アウトドア好きのKさん親子のお気に入りは、BBQやプール遊びができる屋上。
今後はテントサウナも計画されていて、楽しみ方は無限大だ。
「以前の家は空間が細かく仕切られていて、少し窮屈でした。
この家は間仕切りの少ない大空間。全員がのびのびと暮らしています」と満足そうだ。
キッチンからの眺め
料理や片づけのかたわら、たまに外の景色を眺めてリフレッシュ。カウンタースペースを広く確保しているので作業もはかどる
オーダーは「黒く、四角く」
屋上のちょこんと突き出した塔屋がユニーク。広めの庭は車を停めることができるので、キャンプ道具の積み下ろしも楽々
パノラマ
LDKには高さのある窓をたくさん並べて、心地よい開放感を実現。その奥には一面のバルコニーが広がっている
ショールームの装い
モルタルのような表情に、黒でまとめたキッチン家電やパーツ類がよく映える
リビング、時々サッカーフィールド
広々としたリビングは、ソファを置くか検討中。何も置いていない今のうちに、親子でサッカーを楽しんでいるそう。右側の扉は息子さんの部屋になっている
手元がちょうど隠れるように
ダイニング側からキッチンの手元が見えないように、カウンターの高さを設定している。折下げ天井は黒いクロスでデザインし、ウォールラックはSNSのアイデアを参考に造作したもの
土間は暮らしを豊かにする
キャンプ道具などのアウトドアグッズを置いておける、広々とした土間の玄関
趣味が増えても大丈夫
奥行きのあるシューズインクローゼットは家族の靴だけでなく、サーフボードやスケートボードもしまっておける
親子が「ばったり」会うプラン
子ども部屋はLDKに隣接。部屋に出入りする際にリビングの家族と顔を合わせるので、自然に会話が生まれる
見えない部分もこだわる
親子の衣類をまとめたファミリークローゼット。素朴な質感の床材とシックなアクセントクロスでデザインした
メイクも家事もここで完結
作業スペースを広めに確保した洗面コーナーは、メイクをしたりアイロンをかけたり、使い方はいろいろ。洗濯機や造作棚も黒にして、空間をトータルコーディネートしている
トイレもインテリアと考える
居住スペースとテイストを合わせた、落ち着いた印象の2階トイレ。手洗いコーナーは造作で仕上げた。シックなアイアンパーツは夫人が持ち込んだもの
もう一つの庭
息子さんがリクエストした屋上スペース。BBQやプール遊び、テントサウナなど多目的に使える。ハンモックに揺られながらビールで晩酌するのが、Kさん流の楽しみ方だ