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建築実例

都内のコンパクトな土地でも「スキップフロア」でのびやかに

こちらは、タインデザインの建築士であるYさんのお住まい。ご自身でイチからプランを手がけ、「いつか自分の手でマイホームを」という夢を叶えられた。これまで数多くの注文住宅を手がけ、その性質を知り尽くすYさんが選んだのは、大胆なスキップフロアを取り入れたプラン。2階LDKのリビング、ダイニング、キッチン、すべての境界に段差をつけてゾーニング。凹凸によってリズムが生まれ、わくわくする空間に。壁や扉ではなく高低差で区切ることで全体が緩やかに繋がり、視覚的な広がりも感じられる。さらに階層にすることで、+αの空間が誕生。ダイニングの下につくった4.5畳は、子どもが遊ぶのにぴったりの場所だ。「3次元を活かす」という建築士ならではのアイデアで、約25坪のコンパクトな住まいでも、のびのびと暮らすYさん家族。遊びごころたっぷりのLDKでは、それぞれが自由に寛いでいるそう。「既製品の椅子やソファだけでなく、階段や造作のベンチ、フロアの段差など、居場所をたくさん作りました。みんなそれぞれお気に入りの場所があって、私と子どもは階段に座ってテレビを観ることが多いですね。段差のある生活も慣れてしまえば快適。子どもがいつの間にか、すいすい上り下りできるようになっていて・・・たくましく育ってます(笑)」と笑顔で話してくれた。

家族構成 夫婦+子ども1人
価格帯 2000万円後半
所在地 東京都
延床面積 83.70㎡(25.3坪)
敷地面積 78.92㎡(23.8坪)
竣工年月 2021年5月

担当
山村 峻

LDKは大胆なスキップフロアを採用。デザイン性を高めるだけでなく、段差で空間をゾーン分けすることで実際より広く感じられる。限られたサイズを活かす画期的なアイデアだ。たくさんの居場所が生まれたことで、招待した友人や両親が自由に寛げるのも良い。またテレビの背面部分だけクロスを変え、アクセントにしている
夫婦で意見が一致したカーキ色の外観。木目のバルコニーがナチュラルな雰囲気を醸し出し、住宅地にもしっくり馴染んでいる。表面を覆うガルバリウムは1枚1枚加工を施し、職人が手で貼ったもの。その間、約1か月。完成度の高さが、その丁寧な仕事ぶりを物語っている。意匠と機能に考慮して、あえて斜めにした軒もポイントだ
ダイニングからリビングをのぞむ。ライティングの向きを交互にすると、こんなユニークな陰影に。子どもが小さいうちはゲートでカウンター下の隙間をふさいでいるが、いずれは写真のようにすっきりした状態に戻す予定。「子どもはずっと小さいわけじゃない。成長することも見越してプランを考えました」とYさん
ダイニングから一段下げてゾーン分けしたキッチン。フロアタイルを敷き、スタイリッシュに仕上げた。規則的に並んだ窓が絵画のように空間を彩っている
1.5階の高さに配置したリビング。大きな窓から取り込まれる光と、ウォールナットの無垢床が何とも気持ちいい。窓ぎわに造作したカウンターは、ベンチとしてもサイドテーブルとしても便利。斜めの軒にあわせて、こちらも斜めを描くデザインに
ダイニングの下をまるっと活かし、新たに4.5畳のフリースペースを作る。これこそスキップフロアの大きな利点だ。今はおもちゃであふれるキッズスペースだが、いずれは夫婦の漫画ライブラリーを構想中。リビングの光が、障子越しにやさしく差しこんでいる
正面のクロスは淡いグレー。もっと濃いグレーを選ぼうとした夫人に「かなり暗い印象になると思うよ」と建築士であるYさんがアドバイスした。結果的に天井のマットな黒が映え正解だったそう。リビングとダイニングは階段5段でゾーニング。「階段の上り下りで最初は少し筋肉痛でした。でも、逆にフィットネス効果があるのかな?と思って(笑)。今はすっかり慣れましたよ」とYさん
キッチンは使いやすいTOTO製。夫人が選んだ木目調のブラウンは、フロアタイルとも相性抜群だ。ここからフロア全体を見渡せるよう全体を設計している
キッチンの奥は一段下がったパントリー。水やお米などたっぷりストックしておける大容量サイズだ。キッチンと同じくこちらもフロアタイルを敷き、デザインと衛生面を両立
ダイニングは2階+2段の高さに配置。素朴な表情のヘリンボーンの床はククの無垢材で仕上げた。室内の雰囲気に合わせて購入した石目調のダイニングテーブルが映える
バスルーム、トイレ、洗濯室・・・と、水まわりを1か所に集約。洗濯物がふかふかに仕上がるガス乾燥機や、洗濯機とバルコニーが最短でつながる動線、細々したものをしまえる収納棚など、さまざまな家事ラクを採用。洗濯機+乾燥機用の専用棚もサイズぴったりに造作した。タイルや木など素材の風合いを活かしつつ、全体としてシュッとした空間にまとめている
L字型の土間玄関。この広々とした空間を活かし、美容師の夫人が家族の髪を切ってあげるそう。「以前のマンションでは洗面所で切っていましたが、ぎゅうぎゅうで(笑)。ここは美容室みたいな大きな鏡があるし、何よりゆったりしているので動きやすいです」と夫人。鏡の左側はクローゼットになっており、ベビーカーをしまったりごみの分別コーナーとして使っている
玄関わきにコンパクトな洗面ボウルを設置。「帰宅したらすぐ手洗い」の習慣が身につく。たっぷりのシューズクロークは、ブラインドですっきり隠すこともできる
2階のトイレ。2種類のクロスとフロアタイルで洗練された雰囲気に。テイストの異なる2種類のトイレットペーパーホルダーを組み合わせるなど、建築士ならではのセンスが光る
1階のトイレ。2階のトイレと色違いのクロスを採用し、少し雰囲気を変えている

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